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東京都台東区にある

浄土宗の寺院です。

浄土宗 真行院
〒111-0051 東京都台東区蔵前4-12-5
 03-3863-2525

お経をお唱えしよう!第一回「南無阿弥陀仏」(お念仏)

 

  皆様こんにちは。お経をお唱えしよう!のコーナー第一回目は、「南無阿弥陀仏」(お念仏)です。浄土宗の教えは、「南無阿弥陀仏」とお称えするお念仏を中心とします。浄土宗の中心の教えですので、予定より少し長めですが、どうぞお付き合いください。「南無阿弥陀仏」の南無というのは、漢字の意味そのものでなく、発音を漢字に当てた、つまり音写したもので、南無というのは帰依するという意味。阿弥陀仏とは阿弥陀如来の事。つまり、南無阿弥陀仏とは、「阿弥陀如来に帰依します。」という意味です。これでは少し難しいですが、もう少しかみ砕くと、「阿弥陀如来様よろしくお願いします。」という言葉です。

  仏教全体でお念仏にもさまざまありますが、浄土宗では「南無阿弥陀仏」と声に出してお称えする「口称(くしょう)念仏(ねんぶつ)」を行います。それは浄土宗が大切にする三つのお経、「浄土(じょうど)三部(さんぶ)(きょう)」のうち『無量寿経(むりょうじゅきょう)』というお経に説かれます。『無量寿経』は、阿弥陀如来が法蔵菩薩と呼ばれていた、如来になる前の修行時代に、世自在王如来という仏様のもとで修行をしていた時の話が説かれています。そして、あらゆる衆生を救うために、四十八願の誓いをたてました。これを本願といいます。私たちは日常生活の中で、「他力本願」という言葉を使うと思います。私たちはよく他人任せなど少しネガティブな意味で使いますが、本来は自らの力で悟りをひらくのではなく、阿弥陀如来(他力)の本願に自らをお任せするという意味です。この四十八の誓いは、法蔵菩薩が阿弥陀如来になるためにたてたものですので、それぞれ「もし私が仏になる以上、・・・・・できないならば、私は仏になるわけにはいきません。」というふうに説かれるわけですが、この四十八の本願のうち第十八願には、「もし私が仏になる以上、あらゆる世界に住むすべての人々が、まことの心をもって、深く私の誓いを信じ、私の国土に往生しようと願って、少なくとも十遍、私の名を称えたにもかかわらず、(極楽浄土に)往生しないというようなことがあれば、私は仏になるわけにはいきません。」と説かれます。つまり、南無阿弥陀仏と念仏を称えた人は、必ず阿弥陀如来の浄土である極楽浄土に往生させるとの誓いが説かれています。

  話は変わりますが、皆さんは仏教というと何を思い浮かべるでしょう。お寺・お坊さん・仏像・お葬式・精進料理。いろいろあると思いますが、修行を思い浮かべる人も多いと思います。滝に打たれる修行・火の上をわたる修行・寒い中水をかぶる修行・山の中を歩く修行等、いろいろ思い浮かべるかもしれません。これらはなかなか簡単に行える修行とはいえないかもしれません。南無阿弥陀仏と声に出して称える。これも修行のひとつで す。これは誰にでもできる易しい修行、易行です。

  私たちがお念仏を称えるという易しい修行を行えば、私たちに必ず訪れてしまう命終わる時に、迷いの世界に行かないようになり、また、先立たれた大切な人たちが待つ阿弥陀如来の極楽浄土に行けるのです。そして、南無阿弥陀仏と称えて極楽浄土に行くご縁を阿弥陀如来と結び、ご先祖様や阿弥陀如来に生かされているという実感を持ち、日々の生活を豊かにし、幸せな人生を送りたいものです。

  生活の中で「ナムアミダブナムアミダブ・・・」と称えていると、暗いや縁起悪いなんて思う人もいるかもしれませんが、むしろ逆で、前向きに生きていくための糧となる方法なのです。

  今後、このコーナーに置いて触れようと思いますが、法然上人のご遺言であります『一枚起請文』において法然上人は「智者のふるまいをせずして、ただ一向に念仏すべし。」と説いております。理屈理論でなく、念仏について知識があるないでなく、ただひたすらに南無阿弥陀仏とお称えするべきだと説いております。

                                           

  それではご一緒にお称えしましょう。南無阿弥陀仏は、「なむあみだぶ」とも「なむあみだぶつ」ともお称えします。

木魚等打ち物を鳴らしながらお称えする時は、

なーむあーみだーぶなーむあーみだーぶなーむあーみだーぶ

と、間を伸ばし、その間に打ち物が入ります。回数を決めず、数多くお称えする時に用いられます。

  また、お十念といい、十回念仏をお称えする方法がございます。お寺参りや、お墓参り、お仏壇の前でお手を合わせる時などにお称えしていただきたいですし、ご法事や行事等の法要のご導師様から「同唱(どうしょう)(じゅっ)(ねん)」や、「それでは十遍のお念仏をご一緒に」等と言われる時などにご一緒にお称えしていただきたい簡単な作法です。

なむあみだぶ なむあみだぶ なむあみだぶ なむあみだぶ (息継ぎ)

なむあみだぶ なむあみだぶ なむあみだぶ なむあみだぶ (息継ぎ)

なむあみだぶつ なむあみだぶ

と十回お称えします。注意点は、九回目だけ「なむあみだぶつ」と“つ”をつけて、十回目はゆっくり頭を下げながらお称えします。

 

それでは皆様もお念仏をお称えして幸せな人生を。どうぞご一緒に。

なむあみだぶ なむあみだぶ なむあみだぶ なむあみだぶ (息継ぎ)

なむあみだぶ なむあみだぶ なむあみだぶ なむあみだぶ (息継ぎ)

なむあみだぶつ なむあみだぶ

 

                                  合掌

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